オリーブが並ぶ日常の食卓

マネキンというバイトをごぞんじでしょうか。
スーパーマーケットなどで、試食をしてもらい、新製品とかの紹介をしているあの女性のことです。
このバイトは、意外と時給がいいのですが、そのぶんしんどいところもあります。

売り場がほとんど食品売り場なので、後ろに冷蔵ケースがあり、そこからの冷たい空気で、体が冷えてしまいます。
しかも、たちっぱなしで一日そこにいるので、体力的にきついバイトなのです。
ですが、新しい製品をつぎからつぎへと担当できるばかりか、お店もあちらこちらと変わるので、毎回新しい気持ちでやることができました。
そんなバイトですが、その日一日が楽しいかどうかは、その日の店舗の担当さんによるところも大きかったのです。
大抵は、少し年配の方で、そのスーパーをよくわかっている女性の方でしたが、ある日、オリーブを売ることになったときは、メーカーの営業担当の方がいらっしゃったのです。
実はオリーブが嫌いな私でしたが、オリーブを好きになってほしいといって、お店が開く前から、説明をしっかりしてくれて、しかも試食までさせてくれました。
今までこんなことはなかったので、驚いたのですが、あとから聞いたところ、私がかなりこころもとなかったようです。
それ以来、オリーブを店舗で紹介するバイトはしていませんが、家ではかなりの確率で、オリーブが食卓に並んでいます。
大抵はワインも一緒にもってきてくれますが、ワインそっちのけでオリーブを語る彼は、不思議な存在になりつつあります。

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